最近は現実逃避の仕方が酒でなく読書の方に傾倒してまいりました。
まぁ健康のためにはこちらのほうが良いのではないかと我ながら思ったりしますが、「酔う」とか「現実を忘れる」といった意味での効用にあまり変わりはないようです。
漫画を読むのは速いくせして活字を読むのは大して速くないので、まだこの秋で十数冊といったところでしょうか・・・。
ま、せっかくなのでいくらか感想を吐き出しておこうかと思います。
シャーロック・ホームズ大全コナン・ドイルの珠玉の作品47編と華麗なホームズ・ファッションを満載した原著のイラスト200点収録。(アマゾンの商品の説明からパクリ)
私の読書歴はこの1冊から始まっています。(そのせいか、いまだに読む本の大半は海外ミステリ・・・)
小学校6年生の時、担任の先生の本棚から(これと
アリオンを)拝借して、卒業式まで借りっ放しという有様でした。
それくらいお気に入りの一冊だったわけですね。(なにがお気に入りだったかっていうと、実は本文よりも挿絵の渋いイラストだったり・・・ま、子供ですから)
渋々卒業式の日に担任にお返ししたわけですが、その時担任からは「なんならあと10年くらい貸しといてやってもいいぞ」と温かい(?)お言葉を頂戴しました。
私はすっかり恐縮して長々と借りた事を詫びつつ返却したわけですが、今思えば借りパクしておけばよかった気もします(w
結局今になって自分で買い戻しちゃったわけだし。
しかし今読んでもシドニー・パジットの描くイラストは最高である。

このイラストの世界観に、
グラナダ版ホームズも相当に影響を受けているのではないでしょうか?
先崎学の浮いたり沈んだり
まわり将棋は技術だ 先崎学の浮いたり沈んだり2将棋界一の文才を誇る先崎学八段のエッセイ集。
だがしかし、氏の文才に対する評価が高まれば高まるほど、本業の成績は落ちている気がします。(´・ω・`)
天は二物を与えないということなんでしょうか、それとも何かを得るためには何かを棄てねばならぬ等価交換の法則なのか。
それはそれで美しい対比ではあるのかな・・・。
本書は非常に愉快なエッセイ集ではありますが、棋界をとりまく現実の厳しさ、超一流に相対する一流の悲哀、勝負将棋の過酷さ、といった切なさの「スパイス」も程よく効いているのが素晴らしいかと思います。
棋士になれなかった人間を描いたのが
「将棋の子」なら、一流棋士として生きる人間の悲哀が垣間見れるのがこのエッセイ集・・・というのはちょっと言い過ぎか(苦笑
野村ノート良くも悪くも野村のネタ帖。
野村氏の野球に対する発言のネタの大半はこれに書かれているような気がします。
そういう意味では野村氏というのは実に面白味のない人物のように思えるのだが、一方で現役&監督生活でこれだけのネタを掻き集めたという事実は凄い。
やっぱり偉大な野球人なんだなぁと感心させられる。
ただ今もまだ現役の立派な野球人であるかどうかは、最近の言動を拝見する限りどうも疑問。
現在楽天の監督を務めている野村氏であるが、氏が野球人としてまだ枯れていないのであれば、監督退任後はきっと解説者として新しく仕入れたネタを披露してくれるハズ。
枯れていたのなら、きっとこの野村ノートのネタと下らないぼやきを繰り返すんだろうな。
ま、もう氏も70超えの老人、これから新しい「理」を発掘するのは難儀でしょうし、出来なくとも非難されることもないでしょう。
新しい「理」を世間に披露してくれるのは、新しい野球人であるべきですし。(いつまでたっても王、長嶋、野村ってんじゃあんまりだ。まあこの3人、キャラ立ち的には抜群のバランスの良さだと思うけど)
未来のイヴ輝くばかりに美しく、ヴィナスのような肉体をもつ美貌のアリシヤ。しかし彼女の魂はあまりに卑俗で、恋人である青年貴族エワルドは苦悩し、絶望していた。自殺まで考える彼のために、科学者エディソンは人造人間ハダリーを創造したが……あんまり「恋愛小説」というのは得意じゃないんですが、これにはゾクリとさせられました。
青年エワルドの「悶々」感には、何だかかなり身がつまされるものが・・・。
幻想、夢想、願望、思い込み、男性の女性に対するイメージなんてものは大抵そんなもんなんだろうなぁ。
それが互いにとって幸か不幸かどうかはケースバイケースってことでしょ、きっとね。
イニシエーション・ラブで、今はこれ読んでまーす。
オチが素晴らしいミステリーらしいんですが・・・、そういうのって楽しみにしてると裏切られたりするもんだよね。
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